原則としては、資産を売却した年の前年・翌年の3年間以内に資産を買い換えなければなりません。この期間内に買い換えができなかったら、特例の適用は不可能となっています。ただし、この期間内に買い換えることができなかったやむを得ない事情がある場合は、その期間の延長を申し込むことが可能です。
この「やむを得ない事情」は、以下の4つのどちらかの場合に該当することを言います。
1.売主やその他の関係者との交渉が長引いて、簡単に資産を取得することができないこと
2.工場の建設や移転等に必要な期間が常に1年以上であること
3.法令の規制などによって取得計画の変更せざるをえなくなったこと
4.1~3までの事情と準ずる事実があること
このような事情によって延長ができる期間は、資産を売却した年の次の年の12月31日の後2年の期間内で、税務署長からの認定を受けた日までとなります。この申請をする際には、資産を売却したに年についての所得の申告を行う時に、税務署長へ以下に揚げる事情を記した「やむを得ない事情のあるケースの買換資産の取得期限承認申請書」を提出する必要があります。
1.申請者の氏名・住所
2.買換え資産の取得予定年月日と税務署長の認定を受けたい日
3.資産を買い換えることが難しくなったやむを得ない事情の詳細
4.その他、参考になるべき事項
*東日本大震災に起因する事情で、期間内に資産を買い換えなかった時には、納税地の管轄税務署長の承認手続きをして、その買い換えなければならなかった期間が過ぎた日から2年以内の日で資産を買い換えることができるものとして、税務署長から認定された日まで買い換えの期間の延長が認められます。